「夢を持った大人の、子供達への真剣な教育プロジェクトです。」
子供達と音楽を創ることはとても創造的な仕事です。彼らはひとりひとり、本当に才能溢れる子供達です。
ですが、それだけでは美しい音は生まれません。みんなが力を合わせ、大事にひとつひとつの音をコツコツと創っていくことの素晴らしさは、オーケストラという形を通して、社会や人生そのものを考えていくことのように思えます。7年目を迎えたスーパーキッズ・オーケストラ(SKO)ですが、昨年は大きな変化がありました。それは、子供達で意見を出し合い、僕の指導を一方的に受けるのではなく、自分たちで練習を行い始めたことです。SKOは、全国で募集をかけ、厳しいオーディションに受かった小学生から高校生までで構成されています。一年でも学年が違う子供達で意見交換をすることは、なかなか優しいことではないですが、今まで僕と演奏会を作ってきたSKO経験者を中心に、新メンバーとどうしたら仲良くなれるのか、どうしたら良い音がするのか、また、どうしたら感謝の気持ちが伝えられるのかまで話し合ってくれたようです。みんなで考え、それは音楽をするというだけでなく、今まで僕と作り続けてきたSKOの伝統が、更に一歩、子供達の足で進み始めたように思います。だからこそ、SKOは、夢を持った大人の、子供達への真剣な教育プロジェクトなのだと思うのです。
指揮・芸術総監督 佐渡裕